たばこは病気のデパート

 たばこを吸うことによる健康影響には、煙が直接触れる口や喉や肺以外にも多くのものがあります。

 これまでの観察研究などによる総合的な判断によって、がん・循環器・呼吸器・妊娠への影響といった広範な健康への影響が、喫煙により引き起こされることが知られるようになりました。

 喫煙はがんをはじめ、脳卒中や虚血性心疾患などの循環器疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)や結核などの呼吸器疾患、2型糖尿病、歯周病など、多くの病気と関係しており、予防できる最大の死亡原因であることが分かっています。

 たばこの煙には約5,300種類の化学物質と約70種類の発がん性物質が含まれ、以下の病気に影響します。

喫煙者
がん口腔、咽頭、喉頭、肺、食道、胃、大腸、膵臓、子宮頸部、 鼻腔、副鼻腔、卵巣のがん、性骨髄性白血病 循環器疾患脳卒中、虚血性心疾患 等 糖尿病呼吸器疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)等 周産期の異常早産、低出生体重児、死産、乳児死亡 等
受動喫煙
虚血性心疾患、肺がん、乳幼児の喘息、呼吸器感染症、乳幼児突然死症候群(SIDS)等
出典:健康日本21(第2次)の推進に関する参考資料(厚生労働省)
肺がんだけではありません。たばこの害は全身に及んでいます

日本人におけるがんの要因

日本人におけるがんの要因

 がんは、2人に一人がかかる時代。がんのリスクをできるだけ低く抑えることが大切です。

 がんになると、体が痛く、苦しむだけでなく、医療費もとてもかかります。

 これさえ守れば絶対にがんにならないという方法はありません。日本人のがんの要因は、男性では喫煙が30%近くを占めています。「全体」は、いくつかの要因が組み合わさった場合を示します。

 他にも塩分、飲酒、運動、感染などが要因にありますが、ダントツで多いのはたばことなっています。

禁煙で余命は延びる

 たばこを吸っていても、禁煙するのに遅すぎることはありません。できるだけ若いうちに禁煙するほど効果がありますが、何歳であっても遅すぎることはありません。

 今すぐ禁煙するか、あるいはその努力をすることで、長期的な健康被害の可能性を大幅に低減できます。禁煙直後には「煙で汚染する心配がなくなる」、24時間後には「心臓発作のリスクの低下」、1ヶ月ぐらいたつと、早い方では、せきや痰などの呼吸器症状や、インフルエンザなど呼吸器感染症にかかる危険が低下します。

 肺がんのリスクが低下するには、5年以降と時間はかかりますが、10~15年後には非喫煙者のレベルまで下がります。がん以外の循環器や呼吸器の病気は、禁煙してから1年程度で大幅にリスクが低下することが示されています。

 さらに、喫煙者本人の健康面だけでなく、火災の減少や健康保険費用の減少、受動喫煙の軽減により、周りの人が健康に過ごすことができるなど、禁煙には大きなメリットがあります。

周りの人の健康への影響(受動喫煙)

 受動喫煙とは、本人がたばこを吸っていなくても他の人が吸っているたばこから立ち上る煙や、その人が吐き出す煙を吸い込んでしまうことを言います。

 いずれの煙にもニコチンやタールなど多くの有害物質が含まれており、それを吸い込んだ人の健康にも影響を及ぼします。

副流煙って?
紙巻きたばこや葉巻、パイプなどの火をつけた部分から燃えて立ち上り、直接空気中に出る煙のことをいいます。
主流煙って?
喫煙者がたばこの吸い口から直接吸い込む煙のことをいいます

 たばこから立ち上る副流煙の方が、喫煙者が吸っている煙よりも有害物質が多いことが報告されています(ニコチンが2.8倍、タールが3.4倍、一酸化炭素が4.7倍)。

たばこを吸う人は、屋外であっても受動喫煙が生じないように配慮しましょう。

秋田県内の禁煙外来

 禁煙するためには、禁煙外来を受診することも有効な手段です。県内で禁煙外来を設置している医療機関を掲載しました(令和元年9月1日現在)。