「塩分の見える化」が鍵!子どものうちから減塩の食習慣を
2025年12月02日 掲載
塩分のとりすぎが課題となっている秋田県。子どものうちから減塩などの健康的な食習慣を身につけてもらおうと、県は11月上旬、学校の先生や栄養士など「食育」に関わる専門家を集めた研修会を初めて開催しました。
講師として登壇したのは、管理栄養士でもある武庫川女子大学(兵庫県)の小林知未准教授。小林さんは、自身が行った小学生向けのワークショップを例に挙げ、「料理に含まれる塩分は直接見ることができないため、「可視化(見える化)」して伝えることが重要」と強調しました。
具体的には、料理のイラストや実際の減塩商品を使ったグループワークを紹介。小林さんは「子どもたちが自分で食事について考える力を育ててほしい」と呼びかけました。
学校や地域での「おいしい減塩」アイデア
研修会では、県内の学校や地域でのユニークな取り組みも発表されました。
横手北小学校(横手市)
以下のような工夫により、給食1食あたりの塩分を従来より約1グラム減らすことに成功。
・ソースは小袋で配らず、キッチンで適量をかけてから配る。
・スープにとろみをつけて、薄味でも旨味を感じやすくする。
親子で楽しむ「ひと口おにぎり」
横手市の食生活改善推進員・飯田悦子さんは、親子向けの食育教室で事例を紹介。マグロフレークや青のりを使った栄養満点の「ひと口カットおにぎり」を提供し、保護者から好評だったそうです。
「無理強いしない」給食指導
秋田南中学校(秋田市)では、給食を残さず食べているクラスの指導法を先生同士で共有。「苦手なものを少しでも食べたら褒める」「完食を無理強いしない」といった声かけが、生徒の意欲につながっています。