ミュージカルに認知症予防効果? わらび座と秋田大が証明へ
2024年03月11日 掲載
仙北市のわらび座と秋田大学高齢者医療先端研究センターが、ミュージカルが認知機能にもたらす効果を調査しています。
研究は2021年から行われており、ミュージカルの体験前後で出演者の歩行速度や握力、記憶力、注意機能、情報処理速度にどのような変化が生じたのかを調べました。
この結果、特に歩行速度や記憶力、情報処理速度に改善が見られ、従来の認知症予防活動と同様にミュージカルが有益な予防活動であることが分かっています。
さらに、稽古を通して他人とのコミュニケーションが活発になることで、社会とのつながりが減って孤立する「社会的フレイル」の予防にも効果的と確認されました。
調査は今回が2期目で、10日には、高齢者でつくる「劇団ひこばえ」のミュージカル発表会が劇団わらび座の稽古場で開かれました。
劇団ひこばえには65~81歳の男女が参加し、月2回の稽古を半年間続けてきました。今回も1期目と同様の調査を行い、ミュージカルが認知機能にもたらす効果の裏付けとし、認知症関連の専門誌に論文を投稿する予定です。