秋田県内の自治体で「オーラルフレイル予防」の動き 「食」「数値」で意識高める
2025年08月22日 掲載
「かむ」「のみ込む」「話す」といった口周りの機能の衰えは、近年「オーラルフレイル」と呼ばれ、健康寿命を縮める要因の一つとして注目されています。
秋田県内の自治体では、住民の予防意識を高めようとする動きがみられます。
八郎潟町では、町と松本歯科大学(長野県塩尻市)が60歳以上の町民を対象に共同実施したプログラムをきっかけに、今年4月から同町の飲食店「癒やしの駅~ほっと~」で、かみ応えのあるおかずや主食を中心とした「カムカムランチ」を月1回提供しています。注文した人からは「おいしい」「勉強になる」と好評のようです。
また県は、歯科衛生士が半年間企業を訪れ、従業員を対象に月1度、口腔機能を測定するプログラムを23年度から実施しています。
7月下旬に訪問した大館市の企業では、従業員4人が5秒間で「タ」の音を連呼した回数や、舌で押し上げる力、30秒間で唾液をのみ込む回数などを測りました。結果が全て基準範囲内に収まった女性(61)は「現状が数値で分かるのがいい。職場の皆で意識を高め合える」と話しています。