社員の健康は会社の経営資源/創業110年の長寿企業株式会社笹谷建設(大館市)
大館市に本社を置く株式会社笹谷建設は、大正2年(1913年)創業である。土木工事、舗装工事、建築工事などを行う総合建設業として、大館市の発展と共に110年の歴史を歩んでいる。現在の代表取締役である笹谷博久さんは4代目の社長で20年前に父親から会社を引き継いだ。
「父がヘビースモーカーで、子供の頃に父が喫煙しながら運転する車の中で、いつも車酔いしたことがたばこ嫌いとなった理由だ。父の後を継いで社長になったが、それまで喫煙が可能であった社屋内をすぐに全面禁煙とし屋外に喫煙所を設置した。事務所内はたばこのヤニで汚れ臭いが残り環境が悪かったが、屋内禁煙により社屋内が綺麗になった。社員の健康は会社の経営資源であり、快適な職場環境づくりと社員の健康な体づくりを推進していかなければならない。」と笹谷社長は話す。
令和4年3月に秋田県受動喫煙防止宣言施設として登録し、秋田県健康経営優良法人認定に向けた取組をきっかけに(令和4年9月認定)、屋内禁煙を敷地内禁煙に変更して屋外喫煙所を廃止した。社員には事前に変更を通知していたが、特に喫煙する社員は禁煙が社会の時流であると理解しており、スムーズに変更することができたとのこと。
同社では、就業時間中は昼食休憩と午前10時および午後3時各15分の休憩時間のみ敷地外で喫煙を可とし、喫煙者にポケット灰皿を支給している。工事事務所内についても同様の措置を取っているほか、トラックなど社用車内も禁煙としている。
全社員を対象に禁煙宣言制度があり、禁煙を1年間続ければ毎年度末に1万円が報奨金として支給される。また敷地内や社用車内での喫煙が発覚した時は2回目発覚時から500円の罰金徴収がある。「喫煙する社員が7人から現在3人に減ったのは、社長の禁煙へのトップダウンと禁煙宣言報奨金が大きいと思う。」と総務部長の庄司さん。
社員の健康診断およびがん検診は、会社に来る検診車で実施し、受診率は100%を継続している。また、検診でがんが発見された場合でも継続して勤務できる態勢を整えている。
このように笹谷社長は社員の健康を常に思いやり気遣っている。同社はこれまでの110年間の実績を礎に、確かな技術で実証された工事や災害対応等により地域インフラと人々の生活を守り、これからも地元大館に貢献していく。
株式会社笹谷建設
創立 大正2年(1913年)
代表者 代表取締役 笹谷博久
【本社】大館市根下戸新町5-1
TEL 0186-42-2788
FAX 0186-42-2789
URL https://www.sasayakennsetsu.co.jp/