敷地内禁煙で空気のきれいな職場環境に/健康経営優良法人に認定株式会社協和土建(大仙市)

2025年11月17日

 大仙市協和稲沢に社屋を構える株式会社協和土建は、1976年の創業から数えて今年で50年目。従業員数は男性41名、女性6名、道路工事、河川砂防工事などの土木工事、林業、さらに再生可能エネルギー関連事業も展開している。
 以前は社内に喫煙所があり喫煙者に対して禁煙を働きかけることもなかったが、喫煙者だった40代の社員がくも膜下出血で倒れたこともあり屋内を禁煙とし、灰皿をすべて撤去した。そして、2020年からは会社の方針として敷地内禁煙を打ち出し、本格的に受動喫煙ゼロの取組を始めた。敷地内には、インパクトのある「場内禁煙」の大きな看板。社員を喫煙の健康リスクから守り、会社としても労働力を損なうことのないよう敷地内禁煙を徹底、5年経った今ではすっかり浸透している。同社の取組について、茂木義行代表取締役社長にお話を伺った。
 社屋内には禁煙ポスターや禁煙ステッカー、喫煙者に卒煙を呼びかけるチラシを掲示しているほか、卓上にのぼりを置いて禁煙をアピールしている。また取組としては、毎月1回開いている安全衛生委員会で、たばこの健康被害についての情報を共有し意見交換をしたり大型モニターに映し出した動画を見ながら研修を重ねたりしているほか、朝礼で社員に情報を伝達し、敷地内禁煙の徹底を日常的に確認している。

  ひと際目立つ「場内禁煙」の表示

 さらに、社有車内では禁煙とし、現場でも社員は禁煙を徹底している。茂木社長のトップダウンで始まった敷地内禁煙だが、その意を汲んだ社員の取組により、喫煙率も徐々に下がってきている。「これを機に禁煙を始めた」「喫煙本数が減った」などの声も聞かれるようになり、社員の健康意識が上向いてきていると茂木社長は感じている。たばこをやめたいという社員が禁煙外来を受診する際、会社がサポートする体制も整えている。 
 「禁煙により社員の健康増進が図られたことと合わせて取組を始めてよかったと感じるのは、たばこ臭がなくなり会社の清潔感が増し、会社環境に前向きな気持ちになれたこと、そして来客を気持ちよくおもてなしできるようになったことがあげられる。たばこを吸わない社員が、目が痛くなることがなくなったということもある。また、紙巻きたばこが会社からなくなったことで、火災のリスクがなくなったことにも気づかされた」と茂木社長は話す。

 このような取組を進め、2025年8月に「秋田県受動喫煙防止宣言施設」として登録、また健康増進の目標を明確にしようと「秋田県版健康経営優良法人」に申請し、同年9月から1年間認定されている。
 今後の目標として茂木社長は、「敷地内禁煙を継続する中で社員の喫煙率をさらに下げること、そして社員の平均年齢が約60歳とやや高いこともあり、社員の健康管理をさらに進めて一人ひとりが心身ともに健康で安全に働ける環境づくりを進めていくこと」と話す。
 株式会社協和土建は、これからも受動喫煙防止や禁煙の取組を進めて社員の健康増進を図り、地域の暮らしに貢献していく。

 事務室の入り口に貼られた禁煙ステッカー
 休憩室に貼り出した禁煙を呼びかけるチラシ
   玄関には受動喫煙防止の「のぼり」が置かれている

株式会社協和土建 
設立  1976年
代表取締役社長 茂木 義行
所在地 大仙市協和稲沢字堤ヶ沢出口3番地8
TEL 018-894-2323
FAX 018-894-2171
https://www.kyouwadoken.co.jp

「受動喫煙防止宣言施設」登録制度について

 県では、受動喫煙防止対策を促進するため、市町村及び全国健康保険協会秋田支部(協会けんぽ秋田支部)とともに「受動喫煙防止宣言施設」登録制度を実施しています。

登録方法については、こちらをご覧ください。
「受動喫煙防止宣言施設」登録制度について(外部リンク)