屋内禁煙はいいことづくめ/社員の健康が街を創る 秋田土建株式会社(北秋田市)
北秋田市に本社を置く秋田土建株式会社は明治38年に創業され、令和5年に創業118年を迎える老舗企業である。道路、橋梁、河川、トンネル工事などの公共工事や、公共施設及び商業施設などの建築事業を通して、秋田を支えている。また、山林育成やゴルフ場経営、不動産関連事業など建設業以外も幅広く手掛けている。同社の受動喫煙対策について、小笠原営業部課長にお話を伺った。
かつては社員の約半数が喫煙している時期もあったという同社。建設業は社員の体が資本であるとの考えから、労働環境改善の一環として15年前に社屋内に喫煙所を設置して会社内を分煙とした。
「社員の更なる健康増進を考える中、秋田県版健康経営優良法人の認定を検討しました。屋内禁煙が必要となることから、非喫煙者である北林社長に会社の屋内禁煙への移行を相談したところ、たばこの値上げがあり禁煙する社員が多い時期だったことも影響し、すんなり屋内禁煙が決まりました。」と小笠原課長。社員に屋内禁煙と屋外喫煙所設置の完全実施について丁寧に周知を行ったことで、喫煙者からの理解を得るまでさほど時間はかからなかった。屋内禁煙の実施後、令和4年10月に受動喫煙防止宣言施設に登録。その他の健康増進の取り組みも評価され、令和5年3月には秋田県版健康経営優良法人の認定を受けた。
「喫煙する際は所定の喫煙所のみ利用するため、喫煙のマナーを守る会社としてイメージアップの効果があったと思います。また、屋内の喫煙所が無くなったので、事務所内も臭いがなく職場環境が良くなりました。」と小笠原課長は話す。仕事と休憩のメリハリがついて作業効率がよくなり、会社全体の生産性の向上を実感しているという。
同社の社員の平均年齢は50代。次世代への技術継承のため、社員の健康管理・健康増進を経営の重要な観点と捉えている。健康診断で異常が見つかった場合は再検査後にフォローを行い、自身の健康に意識を向けるように促している。また、社員採用説明会の際も社内は屋内禁煙であり受動喫煙防止対策に取り組んでいることを説明している。
秋田土建株式会社は、これからも事業の発展と社員の健康増進の取り組みを進め、雇用や地方創生など地域基盤の強化に貢献していく。
秋田土建株式会社
創業 明治38年
代表者 代表取締役 北林 照一郎
本社 北秋田市米内沢字倉ノ沢出口5-1
TEL 0186‐72‐3001
FAX 0186‐72‐3004