禁煙外来に年間80~90人/成功者を全員の拍手で祝福すずきクリニック(秋田市)

2020年03月28日
鈴木裕之院長。診察室には禁煙のマークが付いたグッズがたくさん

 秋田市内で内科・外科・小児科・消化器科・呼吸器科・肛門科を掲げて開業しているすずきクリニック。受動喫煙の健康被害を憂慮する鈴木裕之院長は、2006年の開院当初から敷地内を禁煙としている。スタッフは全員非喫煙者で、喫煙者は採用しない方針だという。

診察室へ通じるドアには禁煙の表記が

 禁煙治療にも積極的に取り組み、年間80〜90人が禁煙外来を受診。投薬とカウンセリングによる3カ月ほどの治療で約7割の人が禁煙に成功しているそうだ。成功者は「自分がたばこをやめられるとは思っていなかった」「ご飯がこんなにおいいしいなんて」と喜びを口にして同院を後にするといい、鈴木院長は「患者さんが禁煙に成功した時は、スタッフ全員が拍手で祝福します。私たちにとっても最もうれしい瞬間」と顔をほころばせる。

 年々禁煙希望者が増加する一方で、課題もあると言う。「最近流行している『加熱式たばこ』を、吸っても健康に良いたばこだと勘違いしている人が多いのです。喫煙者へのニコチン被害はもちろん、受動喫煙の被害も紙巻きたばこと同様なので、正しい知識を広く周知していきたい」と語り、加熱式たばこを吸う人へのアプローチに力を注ぎたい考えだ。

 「秋田・たばこ問題を考える会」の代表も務める鈴木院長は「(受動喫煙の被害者となる)非喫煙者にもたばこの害を伝え、喫煙者の周囲の人も巻き込んだ大きな輪で禁煙を促していきたい」とも話し、社会全体で取り組むことの重要性を訴える。

すずきクリニック
開院 2006年
院長 鈴木裕之
秋田市泉北3-17-10
018-838-6500
http://www.suzukiclinic-hy.com

「受動喫煙防止宣言施設」登録制度について

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