個々の目標、毎月自己評価/健康意識、62支社で1位独自のプロジェクトを推進 フコク生命秋田支社
富国生命保険相互会社(フコク生命)は2017年10月に「健康づくり」宣言を行い、18年から経済産業省などの健康経営優良法人~ホワイト500~に4年連続で認定されている。その一翼を担う秋田支社も、従業員の健康増進に積極的に取り組んでいる。
秋田支社として健康づくりに本腰を入れたのは、20年9月に地元紙の健康寿命延伸応援キャンペーンへの協賛を始めたことが契機だった。「協賛しておきながら、『健康寿命を延ばすため、どんなことをしているか』と問われてすぐ答えられないようではいけない」(古林信秀支社長)と考えたのだという。
同月中に早速、「秋田支社健康宣言プロジェクト」を始動。約110人いる支社の従業員に対し、健康づくりの目標と、その実現に向けた取り組みを設定するよう要請した。翌10月から毎月、取り組み状況を「5(非常に良かった)」から「1(悪かった)」までの5段階で自己評価してもらっている。
プロジェクトの取りまとめ役である同支社の田中良弘内務次長は「仮に取り組みが十分にできていなくても、月1度の振り返りを通じ、目標を再確認できることに意義がある」と話す。開始以来、2階上や3階下のフロアに行く際は階段を使う「2アップ3ダウン運動」を始めた従業員もいるという。
健康意識の高まりは、思わぬ栄誉につながった。昨夏の健康診断で実施した生活習慣に関するアンケートの回答を全国62の支社別に数値化したところ、秋田支社が総合1位に輝いたのだ。アンケートの12項目中、▽週2日(1日30分以上)の運動を1年以上続けている▽間食に甘いものを食べない―など5項目でトップ10に入ったことが、総合1位の要因となった。
それでも田中次長は「喜ばしいが、この機運を継続できるかどうかが重要」と気を引き締める。支社従業員の約9割は地元採用で、本県の健康課題を理解しているだけに、「できることをしていこうという意識を持ち続けられるようにしたい」と話す。
また、支社としても県の健康経営優良法人に認定されており、「県の啓発活動にも協力していきたい」と田中次長。既に乳がん検診受診促進のPRに参加した実績があり、顧客をはじめ外部へ働き掛ける活動でも貢献したい考えだ。