農繁期を避けて企画/保健師のアドバイスも運動教室・料理教室▷▷▷大潟村保健センター

2024年04月30日 掲載
からだの不調を予防するセルフケア術が身につく「からだケア教室」

 村民の多くが農業を営む大潟村では、田植えや稲刈りの時期を避けて健康教室(運動教室・料理教室)を実施している。保健センターに在籍する2人の保健師が主体となり、健康をテーマに教室運営を行っている。

体操教室は音楽に合わせて踏み台を登り下り。有酸素運動を約60分

 昨年度の運動教室は、腰痛・膝痛・肩こりをケアする「からだケア教室」、長く歩くための足づくりを目的とした「フットケア教室」、有酸素運動で体力・筋力アップを狙った男女別の教室を実施した。各教室ごとに踏み台やストレッチポールを使用し、健康運動指導士を講師に迎えるとあって好評。「冬期間、運動教室を続けると身体が軽くて春の農作業が楽だ」と話す参加者もおり、体力維持の機会と捉えていることがうかがえる。この教室では初日に体組成計で自分の身体の状態を測定。筋肉量、脂肪量などの変化を教室最終日の約3カ月後に再チェックする。「農閑期の冬場は太りやすいと感じている方が多い。意識して体づくりを続けることが大事」と保健師は話す。

貧血や中性脂肪などの予防をテーマに開催される料理教室

 また、健康をテーマにした料理教室も開催。例えば、「貧血予防のすき焼き」など、レバーが苦手な人も鉄分がとれるメニューを調理。1人分の量を盛りつけ、普段どれほど食べ過ぎているかを感じてもらえる時間になっている。特にカロリーや栄養のバランスを管理栄養士が伝えることで、生活習慣病の予防を意識してもらうことにつながっている。

 保健センターは、村の総合検診の結果、保健指導が必要と判断された村民へも、料理教室の案内を郵送し参加を促している。保健センターの担当者は「当センターも村民の健康維持の一助となれるよう努めていく」と語る。

 運動教室、料理教室では、保健師や管理栄養士が生活習慣病予防の「健康講話」を実施している。運動や食事がいかに心身に直結するのかなどの情報を教えてくれる。気軽に保健師や講師に声を掛けられるアットホームな雰囲気も大潟村の健康づくりを支えている。