Jリーグの力で秋田を元気に/地域と連携し健康増進へ運動、発声、食育、多彩な講座▶▶▶ブラウブリッツ秋田

サッカーJ2ブラウブリッツ秋田(秋田市)は「スポーツを通じた街づくり・人づくり・夢づくり」を経営理念に掲げ、健康増進に向けた活動を県内各地で行っている。4年前から、にかほ市と連携し健康寿命延伸を目的とした「健幸プロジェクト」を実施している。同社関連団体のNPO法人ブラウブリッツ秋田スポーツネットワークの担当者が、高齢者でも気軽に取り組める運動や体幹トレーニングの方法を指導。市民約50人が参加する。
また正しい発声法を学ぶ「健康声磨き講座」も健康増進活動の一環と位置付け開催している。身に付けた発声法でブラウブリッツの試合を応援してもらうユニークな取り組みだ。日本声磨き普及協会の佐藤直さんと同社クラブコミュニケーターの前山恭平さんが指導する。前山さんは「正しい発声は姿勢や呼吸方法と関係しています。講座は好評です」と話す。

昨年は新たに小学生を対象とした「食と健康プロジェクト」をセブン—イレブン・ジャパン(東京)と共催。管理栄養士が、バランスの取れた食事と望ましい生活習慣について児童らに伝えた。食品ロスに関心を示す児童も多く、今後も希望する小学校へ出向くという。
幼稚園の園庭に芝生を植える「園庭緑化プロジェクト」は、幼少期に外で遊ぶ機会を増やし健全な心身の育成を目指す取り組みだ。SDGsアクションパートナーの東商事(大仙市)と共同で3年前から実施しており、幼稚園からは「外で遊ぶ時間が増えた」など喜びの声が届いている。

昨年、潟上市に完成した同社のクラブハウスは食堂を備えており、選手の食事のバランスや質が格段にアップした。さらにユニホームスポンサーのエーツーケア(東京)とオーラルケアパートナー契約を締結。口腔ケアが健康に与える影響を意識するきっかけづくりができたという。前山さんは「スポンサーの思いを形にしながら地域に貢献していきたいです。今後はフリースクールなどに通っている子どもたちにも運動の機会をつくりたいです」と話した。
Jリーグは「Jリーグの力で地域をより良くする社会連携活動」を推進している。J2に昇格して5年目となる同社は、地域と連携した多様な健康増進活動に一層力を入れていく。