労働時間の適正管理は健康の要/投稿箱で危険回避健康経営優良法人2024に認定▶▶▶伊徳
大館市に本社を構える伊徳は、県内を中心に28店舗のスーパーマーケットを展開する。正社員やパート・アルバイトを含めると約4千人が携わる。今年3月には経済産業省と日本健康会議が実施する健康経営優良法人認定制度の「健康経営優良法人2024(大規模法人部門)」に認定された。
目標の一つが定期健康診断受診率100%。費用負担に加え、健診車が各店舗を訪れることで就業時間の中で受診ができる態勢を整えている。さらに数年前からオプション検査が同時に受けられる。腫瘍マーカー、ピロリ菌検査、眼底検査の他、尿1滴でがんリスク検査ができる1次スクリーニング検査を採用。本人と家族2人までの検査費用を一部補助している。
労働時間の適正な管理は月2回の地区長を中心とする会議で共有する。特定の人に残業が偏らないようにするため、労働時間の進捗報告を本社から毎週配信している。業務本部人事部の石田実咲さんは「店舗のスタッフはお客様対応に集中するため、全スタッフの労働時間を把握している本社の働きかけが大切。また、働き方改革の一環として2020年から全店舗で元日を休みにしたことが大きく従業員満足度につながっている。」と話す。責任がある立場の従業員も家族と一息つける元日になったようだ。
また、事故防止も健康経営の取り組みの一つ。全店舗に投稿箱を置いて店舗を取り巻く環境に危険な所はないかなどの意見を集め、内容は全店で共有。労働災害にならないよう改善や注意喚起をしている。
昨年の健康経営認定をきっかけに新しく始めたことがある。事務方の社員が多い本社と卸町事務所で週2回、朝のラジオ体操を始めた。9時10分になるとラジオ体操の音楽が社内に響き体操が始まる。「日数を増やして習慣化していこう」という声もあるという。
お客様の声を大切にする伊徳は、働く人の声も大切に健康経営につながるアンテナを張り巡らせている。