楽しく心身リフレッシュ/健康維持へ効果くっきり温泉プール活用に取り組む仙北市

2018年08月13日 掲載

和気あいあいと水中運動に取り組む教室の参加者たち

 仙北市が昨年度から取り組んでいる西木温泉クリオンの温泉プールを活用した水中運動教室が好評だ。同教室は参加者が定員を超え、屋内プールには毎回歓声が響き渡る。さる8月2日にクリオンを訪れ、生き生きと健康づくりに励む市民の熱気に触れた。

仙北市の健康づくりの拠点の一つとなっている西木温泉クリオン

 日が傾いた午後6時前、市民がクリオンに続々と集まってきた。この日、仕事や家事を終えて教室に参加したのは40~70代の23人。

 プールに入る前の15分間は、仲間づくりに生かしてもらう「話し合いタイム」だ。「仲間ができると継続して参加する意欲がぐんと高まりますから」と市保健課職員で保健師の若松香奈子さん。

「話し合いタイム」では市の担当職員(右)も交えて会話が弾む

 水中運動の講師は、健康運動指導士などの資格を持つ同市角館町の柴田栄宜(しげのり)さんが務めている。ゆっくりとプール内を歩いた後は筋肉や関節を伸ばす水中ストレッチ、グループで手をつなぎながらの50メートル走―などメニューは多彩。水中運動はノンストップで1時間続き、この間、参加者の笑顔と歓声は絶えなかった。

 プールは25メートル、5コースで、水温は年間通じて30度前後。改修工事を終えて昨年4月から通年利用が可能になったのを機に、水中運動教室が始まった。本年度は毎週火曜、木曜に行う二つの教室を5月から来年3月まで3クールに分けて実施。いずれも参加者が定員20人を上回る人気ぶりという。

講師の柴田さん(左)の楽しい指導で参加者の笑顔は絶えない

 昨年度の参加者を対象に行ったアンケートでは体重減少が53%、体脂肪減少が73%、血圧低下は60%などとなっている。こうしたデータが広報などで紹介されたことにより、関節への負担が軽くエネルギー消費が多いという水中運動の効果に市民の関心も高まりつつある。

水中50メートル走では互いに助け合いながら歓声を上げてゴール

 秋田県を健康寿命日本一にするために、仙北市が掲げた健康宣言は「温泉プールの活用により市民の健康増進を推進し、5年間で1万人の参加者達成を目指します」。市では水中運動教室の拡充や参加経験者による自主サークルの設立支援に力を入れる方針で、健康ポイント事業の推進と併せ目標実現へ一層の機運盛り上げを図りたいとしている。