ウオーカーの裾野拡大に手応え/「健康づくりに欠かせない」 「スマイルウオーク」を主催する秋田内陸縦貫鉄道

2018年10月01日 掲載

「錦秋の章」初回の9月9日、思い思いのペースを歩を進める参加者=北秋田市脇神字小ヶ田

 ウオーキングにはもってこいの季節である。秋田内陸線の駅をスタートするイベント「スマイルウオーク」(秋田内陸縦貫鉄道主催)は今年が3年目。地域の恒例行事として定着しつつある。

 イベントは「初夏の章」(6、7月、4回)と「錦秋の章」(9、10月、同)の計8回。「新緑と森林浴を楽しむ」「歴史と自然を感じる」など毎回趣向を凝らしたテーマを設け、10~14キロのコースを思い思いのペースで歩く。

スタート地点の小ヶ田駅までの足には、ほとんどの参加者が秋田内陸線の列車を使った

 「錦秋―」初回の9月9日は「2つの道の駅を制覇する」がテーマ。北秋田市脇神字小ヶ田の小ヶ田駅をスタートし、「大館能代空港」と「たかのす」の両道の駅を巡って鷹巣駅まで歩く14キロのコースだ。小雨が降りしきる中、初心者を含め29人が参加した。

 毎回、スタート地点の集合駅までの足は、ほぼ全員が内陸線の列車。午前8時17分着の鷹巣発の列車で小ヶ田駅に降り立ち、早速歩き始めた。

 参加の理由は人それぞれ。大館市歩け歩け協会会長の福重正光さん(75)=同市釈迦内=は「いつでも、どこでも、1人でも楽しめるのがウオーキングの魅力」。月に何度かは1人で1日中長い距離を歩くが、「イベントに参加して、こうして大勢で歩くことにもまた違った魅力がある。仲間づくりにも最適」と言う。大病を患ったこともある福重さんにとって、ウオーキングは健康づくりにも欠かせないという。

6月2日の「新緑の章」初回=秋田内陸線米内沢駅前

 村岡典子さん=北秋田市綴子=は「ウオーキングを習慣づけるためのきっかけにしたい」と考え、友人と2人で参加した。普段は車を使うことが多いが、徒歩で得られる視野は新鮮だという。「投げ捨てられたごみの多さにも気付いた。次はごみ袋を持参して参加したい」

 イベント担当の稲葉聡さん(49)=秋田内陸縦貫鉄道事業課長=は「回を重ね、中高年の参加を中心にウオーカーの裾野が広がっていることを実感している。イベントを通じ沿線の良さや人情の温かさを感じてほしい」と話す。

 イベントについての問い合わせは秋田内陸縦貫鉄道 TEL0186・82・3231