職場全体で「長活き」推進/地域住民向けの「学校」も 健康経営優良法人の秋田銀行

2018年10月15日 掲載

「“長活き”健康宣言」をする秋田銀行の役員や県内各支店長ら=昨年10月

 秋田銀行(本店秋田市、新谷明弘頭取)は「長活(ながい)き」をキーワードとした取り組みを銀行内外で展開している。行員や住民が長く「活き活き」と活躍できる職場環境の整備や地域社会づくりに力を入れている。

健康づくりの一環として、行員の家族も参加できる運動教室が継続的に行われている

 一つは独自の「“長活き”ヘルスプラン」に基づく取り組みだ。昨年10月に示した「“長活き”健康宣言」で行員の健康を重要な経営資源と位置づけて健康増進を図るとし、12月にヘルスプランを策定。定期健診受診者のうち2次検査が必要と診断される行員の割合を2020年までに徐々に下げていくなどとしている。

 特徴的なのが、個々に目標を設定することだ。健診の各種数値を改善させる、徒歩で通勤する、野菜を多く食べる―など行員それぞれが年間目標を設け、月に1度、自らのその月の行動を顧みながら目標の達成に近づけていくという。「健康増進への意識を高めるきっかけになっている」と秋田銀行人事部。行員の家族が参加できる運動教室も継続して行っている。

秋田市の遊学舎で開催された本年度2学期最初のあきぎん長活き学校では、伊藤さん(右)の話に約100人が熱心に耳を傾けた=9月25日

 地域住民向けには16年から、あきぎん「長活き学校」を年6~7回、県内各地で開いている。食や健康、文化、地域おこしなど多様なジャンルの「授業」は人気が高く、応募多数で抽選になることもある。「長活きの秘訣(ひけつ)を、学びあう。」をコンセプトに、積極的に学びたいというシニア世代の意欲に応え、生きがい創出にも一役買っている。

 9月25日には秋田市の遊学舎で、伊藤漬物本舗(湯沢市)の伊藤明美社長を講師に迎え、本年度の2学期(9~12月)最初の授業が行われた。当日は約100人が来場。潟上市の男性(76)は妻(69)と一緒に訪れ「秋田市など近い所での授業には毎回来ている。継続して学べるのが魅力で、私のスケジュールではこの授業が最優先」と話した。

あきぎん長活き学校では「課外授業」として、秋田市の「あきぎんオモリンの森」大森山動物園で花の植栽も実施している=10月10日

 2月、秋田銀行は経済産業省などが認定する「健康経営優良法人(大規模法人部門)」の一つに選ばれた。その後、全国健康保険協会(協会けんぽ)秋田支部が認定した「健康経営宣言事業所」やその従業員に対して金利を優遇するローンの取り扱いも始めている。

 秋田銀行の健康宣言には「健康長寿社会の実現に向けた取り組みを社会全体で支援する環境整備に貢献いたします」とある。さまざまな機会を捉え、「長活き」を広めていく。

授業の様子は「長活き通信」にまとめられている

 【あきぎん長活き学校オープンセミナー】 (参加無料)

 〈日時・会場〉
11月7日(水) 午後1時半~3時半、秋田市文化会館(同市山王)

 〈内容〉
◆秋田市文化振興課・加藤隆子参事の記念講演「秋田の版画家~勝平得之の生涯」
◆東京国立博物館・銭谷眞美館長(あきぎん長活き学校校長、秋田市出身)の特別授業「銭谷校長による“トーハク”もの知り講座」

 〈申し込み〉
秋田銀行本店・各支店へ。10月26日締め切り。定員400人(応募多数の場合は抽選)

 〈問い合わせ〉
秋田銀行経営企画部・あきぎん長活き学校事務局TEL018・863・1212(代表)