新しい色に挑戦! ダンディーな大人に

2019年01月28日 公開

 

 寒い日が続いています。この時期になると、道行く人たちが身につけるコートも、黒色や灰色など少しくすんだ暗い色が目立ちますが、若い子が学生服の上にはおるコートと私たち大人が着るコートは違います。

 ちょっとおしゃれな気持ちを持って「ダンディーな大人」を目指していただきたいと思います。

 私は秋田に講演で何度かお伺いしていますので、お住まいの皆様がじゅうぶんにおしゃれでいらっしゃることは存じ上げています。服装だけでなく靴やバッグにも気を配っていらっしゃる方も多いことと思います。

 では、さらにダンディーな大人となっていただくために大切なのは何でしょうか。それは「色」です。洋服に色を加えたり、足したりしていただきたいのです。

 クローゼットを開ければグレーのジャケットやスーツばかりになってはいないでしょうか。グレーはもちろんお洒落な色のひとつですが、多くの男性が着ているため、まるで中高年のユニフォームのようになってはいないでしょうか。

 50歳を超えたら、男性はグレーのスーツをやめていただきたいと思います。ねずみ色は捨てて、もう少し色気のある華やいだスーツにしましょう。スーツを買い換えるのが大変であれば、パンツはグレーのままジャケットで新しい色に挑戦してください。

 時代はグローバルです。グローバルな時代の基本色は、男性の場合は青色です。深いネイビーカラーと明るいブルーでは印象が異なりますが、若い頃とは違う青色の着こなしができるのも中高年の素晴らしいところです。

 ネイビーのジャケットに白いワイシャツやセーターを合わせれば爽やかな清潔感を表現できますし、薄いブルーやピンクのワイシャツで個性的に見せることもできます。いずれにしても、「ねずみ色のオヤジ」からの脱却です。

 洋服の色を語るとき、なぜ男性だけにアドバイスするかといえば、奥様・お嬢様方は、普段から実に多彩な色を使っているから。

 いつも雪雲があり晴れわたることの少ない秋田の空だからこそ、ヨーロッパのように洋服の持つ「色」が映えるのが、冬の季節の楽しみになるのではないでしょうか。

 色には、それぞれ持つ意味があることを知ったうえでお洒落を楽しんでください。色彩心理学による色の効果とイメージ、注意点をお伝えしておきますね。

●赤色
情熱的、行動力、積極性を表します。リーダーシップのある人。ただし、赤色を多用しすぎると、気が強く、目立ちたがり屋に感じられ、安っぽく見えることもあります。

●紫色
優雅で魅惑的、色気があり独創的な人。高貴な印象。ただし、上下紫色になると、情緒不安定な人とされるか、現実逃避型だと思われかねません。

●青色
冷静、集中力、知的、信頼できる、誠実な人。爽やかな清潔感を表すことができますが、青一色になると冷たい印象となり、無気力にも見えかねません。

●緑色
安心、安全、新鮮さ、若さを表します。平和主義者のようにも見え、癒やし系の人と言われるかもしれません。多用しすぎると、事なかれ主義で退屈です。

●黄色
元気、明るい、ユーモアのあるチャーミングな人。おおらかな印象。ただし、黄色ばかりだと子どもっぽく落ち着きのない人と思われます。

●オレンジ色
陽気で親しみやすい、家庭的、穏やか。社交的で、コミュニケーション能力の高さを表します。オレンジのトーンによっては騒がしい印象となります。

●ピンク色
華やかな優しさ、幸せ、母性、柔らかい印象。ただし、多用すると、まるで現実離れした人に見えたり、若作りをしている印象となります。

 色の持つ意味は男女共通ですので、奥様がお召しになっている洋服の色があらわしている彼女の気持ちをくみ取ることにも役立つかもしれません。たとえば奥様がオレンジ色のセーターを着ていらっしゃるのであれば、とても家庭的で穏やかかつ会話上手な素敵な女性かもしれません。そんな風に奥様の服装や色を見つめて会話の入口とするのも夫婦関係を健やかに保つことに役立つと思いますし、それこそが「ダンディーな大人」です。がんばってくださいね。

池内ひろ美(いけうち・ひろみ)
家族問題評論家、八洲(やしま)学園大学教授
岡山市生まれ。恋愛や結婚・離婚、親子関係などのコンサルティングから、作家、女優、大学教授など幅広い分野で活躍。コンサルティングでは、これまで3万7千件以上の相談に応じている。さらに、メディア出演や執筆活動、Girl Power代表理事などの職務を通して、世の中への情報発信や啓蒙活動も行っている。