自分だけの作品に大満足! 藍染めに挑戦
大雪や新型コロナウイルスの影響で、思うように外出ができなかった今年の冬。「何か楽しいことがしたいな」と考えていたら、羽後町で日本の伝統文化でもある藍染め体験ができるという情報が。寒い時期こそ、くっきりとした深みのある藍色の作品を作れるらしい。藍染めを趣味にできたら老後の生活が豊かになって健康寿命を延ばせそう!(少し気が早いけど)
訪ねたのは、「羽後着付教室・和裁工房 ゆめくらぶ」。日本三大盆踊りの一つとされ、700年余りの歴史がある西馬音内盆踊り会場の通りの一角に、2019年にリニューアルオープンした工房だ。西馬音内盆踊りの衣装にも使われる藍染めの魅力に触れ、盆踊りを身近に感じてもらおうと、1年を通して藍染め体験サービスを提供している。用具などは全て貸し出してくれるから、手ぶらでOK。体験料は2千円から。
「よぐ来てけだな~」と、代表の黒澤テイ子さん(67)が声を掛けてくれた。室内にはすてきな柄の藍染め浴衣、手拭い、バッグなどが飾られている。「藍染め体験は手拭いからTシャツ、ストールまでいろいろあるけど、今回は気軽にできるハンカチはどう?」と黒澤さん。「たたみ絞り」「絞り染め」の技法で2枚のハンカチを藍染めしてみることにした。
まずは、たたみ絞りで柄を出すための作業からスタート。白い綿のハンカチを二等辺三角形になるよう畳み、板で挟んで輪ゴムで止める。初心者向けだけあって、手先が不器用な私でも簡単! しかし、絞り染めは結構苦戦した。ハンカチに特殊なペンで桜の花びらを描き、線に沿ってチクチクと糸で縫う。「いてっ!」。指に何度か針を刺しながら縫い終え、最後に糸を絞って下準備終了。きちんと縫えていなければ、染めたとききれいに花びらが白く浮かび上がらないという。ハンカチでも苦労するのに、絞り染めで浴衣を作るのがどんなに大変かを思い知った。
いよいよ、メインの藍染め作業を行う小屋へ移動。最初に、たたみ絞りで作った三角形のハンカチの角の部分を数秒ずつ液に付ける。これをもう一度行ってハンカチを広げると、鮮やかな幾何学模様ができているではないか。
気を良くし、絞り染めに挑戦。黒澤さんが「マッキーさん、こっちは結構きついけど頑張れ。まずは2分間、液の中で生地をもみながら藍染め液を浸透させるんだよ」。凍りそうに冷たい液に手を入れると、20秒ほどで指先がしびれてきた。2分半かけ作業を終え、ワクワクしながらハンカチを広げると、濃い藍色に白い桜の花びらが浮き上がっていた。
染色後の工程となる「洗い・色止め・乾燥・アイロン」までの仕上げは、工房スタッフが行ってくれる。世界に一つ、自分だけの作品はその日のうちに完成。仕上がりも大満足の体験となった。
「藍染めの魅力は、デザインや色の出し方も自由なこと。体験した人はみんな笑顔になるよ」と黒澤さん。羽後町の歴史に思いをはせ、元気なお母さんとのおしゃべりも楽しめる藍染め体験にぜひ、挑戦してみて!!
▼藍染め体験問い合わせ先 ☎080-6008-0749(黒澤)※藍染め体験(2~20人)は事前予約制、希望日5日前まで受付
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