気分は陶芸家!? オリジナル茶わん作り
猛暑の夏も終わり、秋も深まってきた。健康寿命を延ばすためには「イキイキとした生活につながる趣味を持つことも必要」と何かに書いてたっけ。それなら、芸術の秋にちなんで、以前から気になっていた「陶芸」にチャレンジしてみたい! 秋田市雄和の「瑠璃窯(るりよう)」で陶芸体験教室が開かれていると聞き、工房を訪ねてみた。
「いらっしゃい」と、すてきな笑顔で出迎えてくれたのは、陶芸家の安藤るり子さん。暮らしに彩りを添えてくれる食器や花器、酒器などを制作している。自然の素材にこだわったやわらかな色合いやフォルム、シンプルで和・洋どちらの空間にも溶け込む作品は、「おしゃれで使いやすい」とファンも多い。そんな安藤さんの体験教室(要電話予約)は、「気軽にできて楽しい」と大人気なんだって。
今回は、手ろくろを使って自分の好きなものを作ることができる初心者向けの「手びねり体験」(3千円)に挑戦。まずは、出来上がりを想像しながら土の種類を選ぶ。同じ釉薬(ゆうやく)で仕上げても、赤土は渋め、白土はさわやかな色合いに焼き上がるという。マッキーは、やわらかくて作りやすい白土をチョイス。1キロの粘土から、茶わんと片口小鉢を制作することにした。不器用な私でも作れるんだべか…と不安がっていると、「大丈夫! 陶芸は、子どもから高齢の方までできるのが魅力。私がサポートしますからね」と安藤さんが励ましてくれた。
体験は、粘土の塊をこねる作業から。安藤さんをまねながら、粘土を伸ばして畳む動作を繰り返す。さらに、中の空気を抜くため「菊練り」の技術を教わるが、これが難しい。続いて粘土を丸め、手ろくろの上に。親指で中心に穴を空けて少しずつ手ろくろを回し、茶わんの形に広げていくと、それなりの形になってきた。ちょっとした力加減で形が崩れるため、まばたきするのも忘れ集中して制作。終盤、水を含んだスポンジで器の表面を滑らかにする作業では、陶芸家になった気分♪ 1時間半ほどで、世界に一つだけのマッキー茶わん&片口小鉢ができた。
粘土を触ってものづくりなんて、子どものとき以来。作業には意外と体幹を使うことも分かった。「陶芸は粘土を触ることで、癒やし効果があり、形になったときの喜びも味わえます。いい作品を作るには体の軸を動かさないようにする必要があるので、体幹が強くなりますよ」と安藤さん。「集中力アップや、指を動かすので脳の活性化にも役立ちます」とも言い、多くの効果を教えてくれた。
今回作った器は、安藤さんが釉薬を塗り、焼き上げてくれる。完成まで2カ月ほど。どんな作品に仕上がるのか、自分の作った茶わんで、おいしい新米を食べるのが今から楽しみだ。
安藤さんは現在、企画展用の制作に励んでいて、体験教室は一時休止中。11月中旬頃から再開予定という。新しい趣味に、日頃のストレス発散に、陶芸体験してみませんか。
▼瑠璃窯問い合わせ先
☎090・8614・1508(月曜日定休、体験可能日=水~日曜)
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