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取組・体験記・コラム

第一印象アップ、カラオケ上達でイキイキ

2019年12月15日
第一印象の決め手は「笑顔と明るい声」
口角に親指、こめかみに人さし指を当てて笑顔を作ってみる。変な顔で恥ずかしい

 自分では意識していないけど「疲れてる?」「怒ってる?」と声を掛けられることがある。逆に笑っていると「いつも楽しそう」「悩みないでしょ」と言われることも。表情や雰囲気で印象が変わるなら、「第一印象アップ」の秘けつを知れば、いろんな意味で健康につながるかも―。健康づくりには一人一人が主体的に社会参加することも大切だし、その中で人との繋がりを深めていくためにはやっぱり「第一印象」って重要! そこで、ソプラノ歌手活動の傍ら、企業研修講師として接遇マナー指導やボイストレーニングなどを行う菅原久美子さんの個人レッスンを受けてみることに。ついでにストレス発散、カラオケ上達法も教えてもらおうかな!?

 菅原さんは秋田市と都内で「スタジオくみこ」の代表を務める。秋田市のスタジオを訪ねると、「マッキーさん、こんにちは。初めまして」。扉を開けると、笑顔が爽やかな菅原さんが出迎えてくれた。すてきな声に、スッとした立ち姿。「これだば、誰でも好印象持つべ。 地声が酒焼けしてるような声の私って…」

 そう感じながら不安がるマッキーに「第一印象アップに大切なのは、笑顔と声のトーン。ちょっとした意識と練習で、印象が良くなりますよ」と菅原さん。表情が明るいと元気に見え、声のトーンを高くすれば楽しそうだと感じるそうだ。菅原さんもこの二つを心掛け、人脈や仕事の幅が広がって幸運が舞い込むようになったという。

口角を上げて声のトーンアップ
正しい姿勢の練習は壁を使って。かかと・ふくらはぎ・お尻・背中・後頭部を壁に付けた姿勢が基本

 個人レッスンは1時間。①印象が良くなる正しい姿勢②腹式呼吸と声のトーン③笑顔の作り方―と三つのポイントを学んだ。「まずは体が1本の線になるように真っすぐ立つこと」と聞き、菅原さんをまねてかかと・ふくらはぎ・お尻・背中・後頭部を壁に付け正しい姿勢で立つ練習。このとき下っ腹をぐっと引き上げることを意識すると、腹筋やインナーマッスルも鍛えられる。

 次に教わったのは、鼻からたっぷり息を吸い、その息を吐き切る腹式呼吸。「好きな香りをかぐイメージで息を吸うといいですよ」(菅原さん)。呼吸を繰り返すだけなのに、血行が良くなってきたのか、体がぽかぽかしてきた。さらに音階の「ド」「ミ」「ソ」に合わせて声を出してみる。「マッキーさんは『ミ』の音で話すと自然で印象の良い明るさになりますね」とアドバイスをもらった。

 最後は口角に親指、こめかみに人さし指を当てて笑顔を作る練習。笑顔の声をつくりやすい「イ」の母音を意識して「ハッピー」「かわいい」「大好き」などポジティブな言葉を発しながら行い、最後は手を離して10秒ほど笑顔をキープ。口角が上がったまま話してみると、声のトーンが上がっていて驚いた。「朝の洗顔やお化粧前にこれを習慣にすると、明るい表情の人に近づきますよ」と菅原さん。笑顔といつもより少し高めの声を意識するだけで、気持ちも前向きに明るくなれるような気がする。皆さんもぜひ、取り入れてみて。

コツつかめば、カラオケ採点機能で10点アップ
カラオケ採点アップには、マイクの持ち方も重要。マイクが声を拾いやすいよう、マイクの先は口の正面に。小さく歌うときは顔近くに、普通に歌うときはこぶし一つ分を空けて

 「第一印象アップで勉強した正しい姿勢と腹式呼吸、それに笑顔の練習は、ボイストレーニングのウオーミングアップでも使います。せっかくだから、このままカラオケ上達法の練習もしちゃいましょう」。実は菅原さん、「カラオケ上達最強テクニック」と題する本も書いたボイストレーニングのスペシャリスト。年末年始の集まりで歌声を披露する機会があるかもしれないマッキーにとって、気持ち良く歌って採点機能で高得点を出すチャンスかも!? 「楽しく伸び伸び歌うのが一番だけど、採点する相手は機械。歌い方のコツを覚えればいつもより10点アップはできますよ」との言葉に期待が高まる。

菅原さんの著書「カラオケ上達最強テクニック」。上手に歌う秘けつが満載

 スタジオに歌を習いに来る生徒たちの悩みの多くが、「音域がない」「声が小さい」ということだという。カラオケ採点のポイントとして菅原さんが挙げたのは、①リズム②音程③抑揚。口の開け方は両頬を上に引き上げることを意識し、声の響きを明るくすることが大事で、笑顔で歌うと音程を安定させるための近道になるという。トレーニングの一つがハミング(鼻歌)。菅原さんは「鼻腔(びくう)や頬、頭蓋骨をあくびをするときのように開く感じを意識して、自分の顔の中にお風呂場のような天井の高い空間を作って音を響かせることが大事。ハミングは裏声を使うため、裏階段を通って高い音階まで上れます。低音から高音にいくにつれて体の中の響く場所が変わるのを感じるのも楽しいです。ハミングすることで響きを作る場所を確認できるようになれば、高音も出やすくなります」と説明した。

曲全体の中で音量調節。サビ部分は大きくのびやかに

 その後もさまざまなボイストレーニング法を教わり、最後は菅原さんのピアノに合わせて実際に1曲歌ってみることに。▽カラオケの演奏は待ってくれないため、「リズム」という波に乗って歌う。テンポより先に進むつもりで ▽全体の中で音量を調節。Aメロ、Bメロは抑えめ、サビは大きな声で ▽歌詞の意味を考え情感を込める―などの注意点を頭に入れて熱唱した。あっという間の1時間のレッスンで、「声量が増したし、表情も生き生きして上達しましたね」とお褒めの言葉を頂いた。

菅原さんのピアノに合わせてボイストレーニング

 歌い終わると本当に気分がすっきり、おなかも減ってきた。菅原さんは「1曲歌うだけで体温が上がって全身運動になり、腹式呼吸で無意識のうちに相当な数の腹筋をしていることになります。仲間とのコミュニケーションにもつながりますしね」とカラオケの健康効果を語る。さらに、「いつも歌う大好きな曲があれば、例えば寝たきりになっても歌って自分を励ますことができるし、口の周りの筋肉を動かすことで物を食べる力も衰えにくくなると思います」と続けた。

 カラオケって年代を問わず良い効果をもたらすんだな。まずは本当に採点機能で10点アップできるかが気になるところ。早速、友人たちを誘って行ってみよう♪

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