屋内禁煙でより良い職場環境に/健康経営に取り組み次世代へ技術を繋ぐ株式会社 清水組(男鹿市)
男鹿市船越に本社を置く、株式会社清水組の創業は明治38年。2023年3月には創業118年を迎える老舗企業である。総合建設業として土木工事や海上(水上)工事の他、建築工事、不動産業、貨物の海上運送、産業廃棄物処理業など手掛ける事業は多岐にわたる。この老舗企業を舵取りしているのは、2019年に事業を継承した5代目の清水隆成社長である。清水社長と児玉総務課長に同社の受動喫煙防止対策をお聞きした。
「かつては父(先代社長)も含めて社員の大半が喫煙者で、社内で喫煙している時代もありました。しかし私が副社長の時に社長が禁煙に成功し、喫煙する社員にも禁煙を勧め始めました。そして屋内に喫煙所を設けて、他の場所では喫煙しないと決めたことが当社の受動喫煙防止対策の最初です。」と清水社長は話す。同時期に、秋田県が作成した受動喫煙防止対策のガイドラインを確認したことで、かつてのような受動喫煙が生じる状況がいかに健康によくなかったのかを認識することとなり、更なる受動喫煙防止対策を具体的に考えるきっかけとなった。社内でも協議を行い、屋内喫煙所を廃止、屋外に喫煙場所を移動した。社屋内には「全館禁煙」と掲示を行い、建物内の終日禁煙を社員とお客様に明示した。工事現場事務所内も禁煙とし、2017年には秋田県受動喫煙防止宣言施設の登録を行った。
取り組みを始めた当初は、喫煙する社員から戸惑いの声があがったという。しかし県のガイドラインを説明することで、喫煙や受動喫煙による健康への悪影響を徐々に理解してもらえるようになった。副社長時代から「社員とのコミュニケーションが取れる環境づくり」を大切にしていた清水社長。この環境づくりが、社員の理解に繋がった。
児玉総務課長は、「屋内禁煙にしてから、蛍光灯や壁を拭いても汚れておらず驚きました。屋内喫煙の頃よりも良い環境になったと実感しています。健康意識の高揚も見られるようになり、禁煙外来に通院して卒煙に成功した社員も出てきています。社内の喫煙率は年々減少しているので、今後も受動喫煙防止対策に取り組んでいきます。」と話してくれた。
「技術の継承には労働環境と社員の健康が重要だ。」と清水社長は話す。現在、清水組は県内建設業としていち早く週休二日制を導入。女性技術者の積極的な採用と育成を行い、男女ともに育児休業の取得を推奨するなど、県内の労働環境改善と女性活躍推進のフロントランナーとして様々な取り組みを行っている。清水社長は受動喫煙防止対策の今後の目標として「ストレスからたばこを吸う人もいるので、職場でのストレス対策も考えたい。」と語った。
これからも清水組は、健康経営の取り組みを通して若手社員への技術継承を進め、事業の更なる発展に取り組んでいく。
株式会社 清水組
創業 明治38年
代表 代表取締役 清水 隆成
本社 秋田県男鹿市船越字船越285番地
TEL 0185-35-2011
FAX 0185-35-2015
URL http:///www.oga-shimizugumi.co.jp
「受動喫煙防止宣言施設」登録制度について
県では、受動喫煙防止対策を促進するため、市町村及び全国健康保険協会秋田支部(協会けんぽ秋田支部)とともに「受動喫煙防止宣言施設」登録制度を実施しています。
登録方法については、こちらをご覧ください。
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