火災防止と従業員の健康のため/敷地内禁煙は社長の決意株式会社秋田サン縫製(八峰町)

2023年10月06日

 株式会社秋田サン縫製がある八峰町は、世界自然遺産「白神山地」を臨み、民謡秋田音頭の秋田名物の一番最初に出てくる「八森ハタハタ」の日本海に接する自然豊かな町である。
 同社代表の光田社長は愛媛県の出身であるが、1961年当時勤務していた大阪の縫製工場が、秋田県の誘致企業として、旧八森町に工場を新設したことで秋田に転勤となった。同工場で勤務した後、1980年4月に現在地に株式会社秋田サン縫製を起業、今年で創業43年となる。現在の総従業員数は27名で女性が25名おり、この内ベトナム人技能実習生が10名となっている。

 同社の受動喫煙防止対策は、光田社長のトップダウンで始まった。「私自身は30年前に禁煙したが、当社も以前は従業員の喫煙者が多く、社屋内には喫煙所が数カ所あった。当時の中国人実習生には喫煙者もいて、会社敷地内にある寮内も喫煙を認めていた。たばこの不始末による火災が心配になり、社屋内と寮内を屋内禁煙にして、屋外に喫煙所を設置したのが、結果的には当社の最初の受動喫煙防止対策となった。」と光田社長。
 そしてたばこの健康被害がクローズアップされてきたことで、従業員の健康維持増進と、県の受動喫煙防止対策宣言施設登録開始をきっかけに、全従業員に敷地内禁煙を事前周知し、平成31年1月に宣言施設登録を行った。敷地内禁煙については、従業員の理解のもと徹底されている。従業員の採用面接でも敷地内禁煙を説明しているとのこと。「新規の外国人技能実習生から就業規則やルールを理解してもらうのはなかなか難しいが、根気よく説明していくしかない。縫製業の人材確保は現在もこれからも外国人に頼るしかない。」と光田社長は語る。

(特許取得の自社開発機と光田社長)

 高い品質を維持しながらアパレルメーカーからの受注に対応するため、コンピューターシステムの活用による新規デザイン作成、自社開発機(特許取得)や既存機器の改良による独自の生産管理や外国人の技術教育など生産性の向上に取り組んでいる。
 光田社長は、能代山本繊維協同組合理事長、白神八峰商工会理事にも就いており、地域の縫製業の発展を通し地域経済の発展に尽力されている。これからも能代山本地域でのご活躍を期待したい。



株式会社秋田サン縫製
創業 1980年4月1日
代表者 代表取締役 光田 悠紀男
【本社】山本郡八峰町字八森字磯村294-1
  TEL 0185-77-2104
  FAX 0185-77-3742