安全運転のため検診を拡充/脳疾患やSAS予防を推進意識向上で重大事故防止を▶▶▶六郷小型貨物自動車運送

2026年05月31日 掲載
導入した業務用血圧測定器を使用する社員

 美郷町の六郷小型貨物自動車運送は農産物、自動車部品などの中・長距離輸送を手がけるほか、県内全域に冷凍冷蔵食品や清涼飲料水などを配送している。ドライバーの健康管理を経営上の重要課題と位置づけ、社員の健康づくりを多角的に進めている。運転中の脳疾患の発症や突然の眠気による事故は運輸業特有のリスクだ。これらを防ぐため健康管理や検査に関する制度を充実させている。

社内報は毎月アプリで発信している

 約7年前から出勤時の血圧測定を義務化。基準値を超えたドライバーは乗務を見合わせ、その日のうちに病院で指導を受けるようにした。当初は高血圧症の診断を受けた社員らが13人いたが、いずれも数値が安定するなど、取り組みの成果が表れている。

 また企業向けの対話アプリ「LINE WORKS(ラインワークス)」を活用し、熱中症対策の注意喚起や健康情報を毎月発信している。安全管理室長の田口一隆さんは「社員に日常的に健康を意識してもらう環境づくりが大切。173人の社員と対面でコミュニケーションを取る機会も増やしたいと考えています。管理者が拠点を巡回し、雑談を交えて現場の声を拾っていきたいです」と話す。

検査結果が届いたら、担当者が一人一人と面談。健康習慣に向き合う時間を設けている

 5年ほど前には、脳MRI検査の費用を全て会社が負担する制度を整備した。40歳以上の正社員と嘱託社員が対象。腫瘍の早期発見につながった例もあった。昨年度は眼底検査の費用補助も始めた。「白内障や緑内障など加齢に伴う視力低下のリスクに備えたい」など社員の関心は高く、約20人が検査を受けた。

 睡眠時無呼吸症候群(SAS)対策にも力を入れる。専門医療機関と連携し、自宅で検査機器を装着してもらい、睡眠中の呼吸状態を確認している。田口さんは「ドライバーは座っている時間が長いので、今後は運動不足の解消なども呼びかけていきたいです」と話した。